青渓会のはじまり

 青渓会は故岡村天渓(1912~1992)が1965年に創設した書法研究団体ですが、その前身は中央区築地にあった暁会書道部が発展して出来たものです。1947年に日本橋区と今日橋区とが統合して中央区が生まれたとき、故山崎節堂先生の提唱により、中央区書道連盟が結成され、暁会書道部も第一回中央区書道展(1951)に参画しました。以来、中央区書道展の一翼を担って今日に至っています。



日下部鳴鶴と青渓会

 青渓会は明治の書聖・日下部鳴鶴の流れをくみ、明浄直の楷法を中心に研鑽することで知られています。それは天渓の師・御手洗南渓が鳴鶴の弟子であり、鳴鶴先生の教えを師資相承してつたえたからです。



その後の青渓会と岡村大

 天渓の死後、長男の大が青渓会を継ぎ、その活動もそろそろ半世紀に近づいています。銀座での青渓会展は2004年で第二十二回目になります。ここ新富町での書道教室は岡村大を主幹として、青渓会の幹事・蒲田令望(漢字)、野呂純子(かな)が指導にあたり、皆様の書生活、書活動の手助けをします。また、森、豊月の華道教室も併設します。

今後の青渓会と書道界

 書苑の名を冠せたのは単なるお習字稽古のイメージを脱して、広く書の文化に接するという青渓会の姿勢を示したものです。書というたぐい稀な伝統文化を体験しつつ、書の世界が素養として皆様の身近なものとなりますよう、初心者からベテランまで幅広く指導にあたります。
 悪筆も転換のチャンスです。さあ、書をはじめましょう。